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契約書のコンプライアンスチェックとは? 独禁法・2026年施行「取適法」・反社条項の論点とAI活用

 契約書のコンプライアンスチェックとは? 独禁法・2026年施行「取適法」・反社条項の論点とAI活用
この記事を読んでわかること
    • 契約書におけるコンプライアンスチェックの重要性
    • 契約書でチェックすべきリスク項目
    • コンプライアンスチェックの進め方と実務的ポイント
    • AIを活用した契約書のコンプライアンスチェック

契約書には、さまざまな法令を根拠とするコンプライアンス上のリスクが潜んでいます。自社の取引で法令違反や不利条項による損害を防ぐためには、どのような観点で契約書をチェックすべきなのでしょうか。

本記事では、チェックすべき主な法令リスクを整理しつつ、コンプライアンスチェックの流れと実務的なポイントをまとめ、AIツールを活用した効率的なリスクチェック方法についても紹介します。

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契約書における「コンプライアンスチェック」とは

契約書のコンプライアンスチェックとは、締結しようとする契約書が関係法令やガイドラインに適合しているかを確認する作業を指します。取引条件や表現の一つひとつが、独占禁止法や取適法(旧下請法)などの法令に抵触していないかを確認し、法的リスクを未然に防ぐことが目的です。

契約書の内容に法令違反や不当な条項が含まれていた場合、行政指導や損害賠償、企業の信用失墜といった重大な影響を及ぼすおそれがあります。そのため、契約書を作成・レビューする段階でのコンプライアンスチェックは、法務担当者だけでなく、経営層にとっても重要なリスクマネジメントの一環と言えます。

一方で、契約書は条文量が多く、条文解釈も複雑です。さらに、新法の施行や法改正も行われるため、最新法令をキャッチアップし法令遵守したコンプライアンスチェックを行うには相応の知識と労力が求められます。

契約書でチェックすべきリスク項目

ここでは、契約書レビューで見落としやすい主要法令や項目、その確認ポイントを整理します。

独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)

独占禁止法は、企業間の公正で自由な競争を維持するために定められた法律です。契約書上では、特に「優越的地位の濫用」や「取引制限」「再販売価格の拘束」などが問題となります。

例えば、取引先に対して不当な値引きや返品を強制したり、一方的に不利な条件を押し付けたりする条項は、独禁法違反に該当する可能性があります。また、共同で開発した成果物や事業に関して制限をかけて将来の競争を阻害するような拘束条項も、取引の自由を制限すると判断される場合があります。

契約条項が支配的地位を利用した内容になっていないかを慎重に見極めることが重要です。

旧下請法(下請代金支払遅延等防止法)・中小受託取引適正化法(取適法)

下請法は委託事業者が受託事業者に対して不当な取引条件を課すことを防ぐ法律ですが、2026年に「中小受託取引適正化法(取適法)」へと改正され、適用範囲の拡大や新規区分の追加、規制内容の変更が行われました。これにより、これまで対象外だった取引形態や個人事業主へと保護の対象が広がっています。

企業側は契約書における支払条件や成果物の受領条項などを見直し、新法に対応した契約書雛形を整備する必要があります。

フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)

フリーランス新法は、業務委託契約を結ぶフリーランス(特定受託事業者)を保護する目的で制定されました。発注側には、報酬の支払期限を明確にする義務や、取引条件の事前開示義務、ハラスメント防止措置などが課せられます。契約書には、業務内容・成果物・納期・報酬支払時期などを明確に記載する必要があります。

また、フリーランスが下請け的立場にある場合には、取適法(旧下請法)との重複適用も考慮すべきです。契約内容が両法の要件を満たすよう、法務チェックを行うことが重要です。

個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)

個人情報保護法は、顧客や従業員などの個人情報を適切に取り扱うための基本法です。契約書の中では、業務委託や共同利用の際に「個人情報の取り扱い範囲」「再委託の可否」「安全管理措置」などを明確に定める必要があります。

特に委託契約では、委託先が個人情報をどのように管理し、目的外利用を防ぐかといった内容を具体的に記載しなければなりません。漏えいが発生した場合、委託元企業も責任を問われるおそれがあるため、実務上は厳格な規定を置くことが望ましいです。

印紙税法

印紙税法は、一定の契約書や領収書などに対して課税される印紙税を定める法律です。

契約書レビュー時には、文書の種類が課税文書に該当するかを確認し、必要な金額の印紙を貼付しているかをチェックします。

特に「請負契約書」や「業務委託契約書」は課税対象となることが多く、電子契約の場合は印紙税が不要となる点も留意する必要があります。誤って印紙を貼り忘れたり、不要な印紙を貼ったりすると、追徴課税や過剰納付に繋がるため、注意が必要です。

反社会的勢力排除条項・その他

反社会的勢力排除条項(いわゆる「反社条項」)は、取引先が反社会的勢力と関係していないことを確認し、万一関係が発覚した場合には契約を解除できるようにするためのものです。

この条項が規定されていないと後から契約解除が難しくなるリスクがあるため、基本契約書や業務委託契約書には必ず盛り込むべき項目です。

契約書コンプライアンスチェックの進め方と実務ポイント

ここでは、実際に法務・総務担当がコンプライアンスチェックを行う際の流れと、押さえるべき実務上のポイントを解説します。

チェック体制の整備

まず、契約の重要度やリスクの大きさに応じて担当者や承認フローを明確化します。実務上は、「自社ひな形をそのまま利用する場合は事業部門決裁のみでOK」「先方ひな形を利用する場合や大幅な修正が必要な場合は法務レビュー必須」といったように、定型か非定型かでルートを分けるのが効率的です。また、取引金額が一定額を超える場合は、必ず法務やCFOの承認を必要とするといったルールを設けることで、リスクの大きさに応じた適切なチェック体制を構築できます。

そして、法改正への対応には、法務部門と弁護士等専門家の連携が欠かせません。特に下請法から取適法への改正やフリーランス新法の施行のような企業活動への影響が大きな法改正については、施行前から情報収集を開始して影響範囲の洗い出しを行う必要があります。法改正情報を定期的に収集し、テンプレートやガイドラインを迅速に更新する体制を整えることが重要です。

また、法務部門が少人数の企業では、外部の法律事務所や契約レビュー機能を持ったシステムを活用することも選択肢となります。月次での法令アップデート共有会や、四半期ごとに契約書ひな形の見直しを実施するなど、継続的な情報共有の仕組みを整えることが望まれます。

チェックリストの作成と活用

契約書レビューを効率化するには、チェックリストの作成が有効です。例えば、相手方の名称・所在地・代表者情報、契約期間、自動更新条項の有無、中途解除条件、損害賠償条項、管轄裁判所の指定など、チェックすべき項目を網羅した一覧を作成します。これらの項目は契約書の種類を問わず確認すべき要素であり、漏れがあると後のトラブルの原因となります。

その上で、法令別の確認観点を盛り込みます。例えば取適法(旧下請法)では、支払期日の明記(納品後60日以内)、代金減額の禁止条項、返品条件の適正性などが代表例です。

それぞれの法令や契約形態ごとに表形式で整理しておけば、誰が見ても同じ基準でチェックでき、属人化を防ぐことができます。チェックリストはExcelやスプレッドシートで管理し、各項目に「確認済」「要修正」「弁護士確認要」などのステータスを付与できるようにすると、進捗管理もスムーズです。また、過去の指摘事例や修正条文例をコメント欄に記載しておくことで、レビュー担当者の教育ツールとしても活用できます。

定期的にチェックリストの内容を見直し、新たな法令や社内で頻発するミスを項目に追加することで、実務に即したツールへと進化させていくことも大切です。また、それと同等の機能をもった専用ツールを活用することも視野に入れると、より効率化を図ることができます。

法令改正対応の継続的運用

契約書のコンプライアンスチェック体制は、一度整備して終わりではありません。改正内容をすぐに契約書へ反映できる体制を構築し、改訂履歴を社内で共有することが求められます。具体的には、法令改正が公布された時点で影響範囲を特定し、対象となる契約書ひな形をリストアップします。その後、顧問弁護士の助言を得ながら関連条項を修正し、改訂版を作成します。改訂版にバージョン番号と改訂日を明記し、新旧対照表を作成して変更箇所を可視化することで、現場担当者が変更内容を理解しやすくなります。

監査対応やチェックの抜け漏れ防止策として、改正情報のトラッキングや法務ポータルの整備を行うのも有効です。例えば、官公庁のメールマガジンや法律情報サービスを活用して改正情報を収集し、社内のイントラネットやポータルサイトに「法令改正アラート」として掲示します。また、過去に締結した契約書についても、重要度の高いものから順次見直しを行い、相手方と協議のうえ覚書や変更契約を締結するなど、既存契約への遡及対応も検討すべきです。

このように法務部門だけでなく、営業・調達・人事などの各部門とも連携し、全社的なコンプライアンス意識を醸成していく取り組みが、持続的な法令遵守体制の構築に繋がります。

AIによる契約書コンプライアンスチェックの効率化

法務人材の不足を背景に、AIによる契約書チェックツールを活用する企業が増えています。ここではその仕組みと、メリットなどを紹介していきます。

AIチェックツールの仕組み

AI契約チェックツールは、契約書を解析して最新法令に基づいたリスクをアラートとして表示します。さらに、コンプライアンスに関するリスクだけでなく、類型に応じた観点に基づき「不利条項」や「未定義用語」などのポイントも指摘し、担当者はその結果を参考に修正や再確認を行うことができます

アラートごとに対応例やサンプル文を確認でき、修正検討を効率的に進めることができるツールや、AIレビューの結果をWordやExcel形式でダウンロードして社内での共有や監査対応に活用できるツールも存在します。

AI活用のメリットと限界

AIを活用することで、短時間で網羅的に契約書をチェックでき、レビューの属人化も防げます。さらに、アラートを基に修正方針を検討できるため、経験の浅い担当者でも一定水準のレビューが可能になります。

ただし、AIが提示するリスク指摘はあくまで機械的な抽出であり、最終判断は法務担当者によるレビューが不可欠です。契約の背景事情や取引慣行、相手方との力関係など、文脈に応じた判断はまだ人間の専門性が必要とされる領域です。導入にあたっては、ツールのカスタマイズ性やセキュリティ、最新法令対応状況を確認しておくと安心です。特に機密性の高い契約書を扱う場合は、データの保管場所やアクセス権限の管理体制についても事前に確認しておきましょう。

【LegalOn】法令遵守チェック機能でリスクを可視化

LegalOnでは、契約書をアップロードすることで、様々な法令について法令遵守の観点から留意点を確認するチェックを行うことができます。具体的なチェック内容は、契約類型や設定された条件に応じて実施されます。

また、法令遵守チェック機能では、一定の法令に関する観点について契約書レビューを支援します。例えば、取適法(旧下請法)を含む取引適正に関する法令への対応については、契約書レビュー時の確認観点として活用することができます。これにより、法令対応に関する確認作業の抜け漏れを防ぐことを支援しつつ、レビューの効率化を図ることが可能です。

LegalOnの法令遵守チェック機能は、契約書レビュー業務の属人化を防ぎ、法令改正への対応を効率的に進めるための支援機能として活用できます。

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まとめ

契約書におけるコンプライアンスチェックは、企業の信用とリスク管理の根幹を支える重要なプロセスです。独禁法、取適法(旧下請法)、フリーランス新法といった主要法令への対応を怠ると、法令違反や取引トラブルを招くおそれがあります。

近年はAIツールの進化により、法令遵守チェックを自動化し、改正対応をスムーズに行える環境が整いつつあります。

特にLegalOnのような最新法令に即応したチェック機能を活用すれば、契約リスクの可視化とレビュー品質の向上を両立できます。今後の法改正を見据え、契約書レビュー体制をアップデートすることが、企業の持続的な信頼獲得に繋がるでしょう。

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Legal AI Insight 編集部
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Legal AI Insight 編集部

 

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