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景品表示法とは? 主な内容や法改正情報、企業の注意点などをわかりやすく解説

景品表示法とは? 主な内容や法改正情報、企業の注意点などをわかりやすく解説
この記事を読んでわかること
    • 景品表示法の主な内容、全体像
    • 景品表示法によって禁止されている不当表示
    • 景品表示法上の景品類に関するルール

景品表示法では、一般消費者を誤導する不当表示や過剰な景品類の提供が制限・禁止されています。

景品表示法に違反すると、消費者庁長官による措置命令や課徴金納付命令、さらには刑事罰を受ける恐れがあります。企業が広告や景品類の提供などを行う際には、景品表示法のルールを正しく理解したうえで遵守することが求められます。


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阿部 由羅
執筆

阿部 由羅

ゆら総合法律事務所 代表弁護士

西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。企業法務・ベンチャー支援・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。 

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景品表示法とは?

「景品表示法」とは、一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害する不当表示や過剰な景品類の提供を規制する法律です。正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。

景品表示法の目的

景品表示法の目的は、不当表示や過剰な景品類の提供による顧客の誘引を防止し、一般消費者が自主的かつ合理的な選択をできるようにすることです。

例えば自社の商品が優れている、あるいは価格などの条件が他社よりもお得であるなどの広告が本当かどうかを、一般消費者が正しく判断することは容易ではありません。販売する事業者と一般消費者の間に、大きな情報量の差があるためです。

企業が行う広告などの表示が適切でなければ、事業者と一般消費者の間で公平な取引は成り立ちません。もし誇大広告が行われていれば、多くの一般消費者が騙されて粗悪な商品を購入してしまうでしょう。

また、事業者が商品やサービスのおまけとして過剰な景品類を提供すると、一般消費者は景品類ばかりに注目して、商品やサービスの品質を度外視するようになってしまいます。このような状況では、事業者による品質向上の取り組みが疎かになることは目に見えています。

このように、事業者による不当表示や過剰な景品類の提供は、一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害する側面があるため、景品表示法によって厳しく規制されています。

景品表示法の全体像|不当表示の禁止と景品類の制限・禁止

景品表示法による規制は「不当表示の禁止」と「景品類の制限・禁止」の2つに大別されます。

  1. 不当表示の禁止優良誤認表示や有利誤認表示など、一般消費者を誤導する不当な表示(広告など)が禁止されています。
  2. 景品類の制限・禁止商品やサービスの質などを度外視した不適切な選択に繋がり得る、過剰な景品類の提供が制限または禁止されています。

次の項目から、各規制の具体的な内容を解説します。

不当表示の禁止|優良誤認表示・有利誤認表示など

景品表示法では「優良誤認表示」「有利誤認表示」「その他の不当表示」が禁止されています。

これらの不当表示を行うと、消費者庁長官から措置命令を受けることがあるほか、優良誤認表示と有利誤認表示については課徴金納付命令や刑事罰の対象にもなります。

禁止されている不当表示の種類

景品表示法によって禁止されている不当表示は、以下の3つに分類されます。

  1. 優良誤認表示
  2. 有利誤認表示
  3. その他の不当表示

優良誤認表示

「優良誤認表示」とは、商品またはサービス(役務)の品質、規格その他の内容に関する次のいずれかに該当する表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害する恐れがあるものをいいます(景品表示法5条1号)。

  • 実際のものよりも著しく優良であると示す表示
  • 事実に相違して、競合他社の商品またはサービスよりも著しく優良であると示す表示

優良誤認表示の例

  • 実際には通信速度が低下することがあるのに、常に最大の速度で通信サービスを利用できるかのように表示する
  • 客観的な根拠を示すことなく「顧客満足度No.1」「業界No.1」などと表示する

有利誤認表示

「有利誤認表示」とは、商品またはサービスの価格その他の取引条件に関する次のいずれかに該当する表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害する恐れがあるものをいいます(景品表示法5条2号)。

  • 実際のものよりも著しく有利であると一般消費者に誤認される表示
  • 競合他社の商品またはサービスよりも著しく有利であると一般消費者に誤認される表示

有利誤認表示の例

  • 無料サービスの利用には厳しい条件が設けられているのに、誰でも無条件で無料サービスを利用できるかのように表示する
  • 解約できるケースは極めて限定的なのに、いつでも解約できるかのように表示する

その他の不当表示(ステルスマーケティングなど)

優良誤認表示および有利誤認表示に加えて、景品表示法に関する告示によって次の不当表示が禁止されています(景品表示法5条3号)。

  • 無果汁の清涼飲料水等についての表示
  • 商品の原産国に関する不当な表示
  • 消費者信用の融資費用に関する不当な表示
  • 不動産のおとり広告に関する表示
  • おとり広告に関する表示
  • 有料老人ホームに関する不当な表示
  • 一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示(いわゆる「ステルスマーケティング」)

参考:表示規制の概要 商品・サービスの取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがあると認められ内閣総理大臣が指定する表示(5条3号)|消費者庁

留意すべき「打消し表示」

商品やサービスのアピールポイントを示す「強調表示」に対して、その例外や制限などを示す表示を「打消し表示」といいます。一般消費者が商品やサービスの特性を正しく理解するためには、適切に打消し表示を行わなければなりません。


(例)

2週間無料で利用可能!→強調表示

※初めて登録する方に限ります。→打消し表示


打消し表示は、一般消費者が正しく認識できる方法によって行う必要があります。具体的には、文字の大きさや配置箇所、画面に表示される時間などについて、一般消費者の認識可能性に配慮することが求められます。

参考:打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点(実態調査報告書のまとめ)|消費者庁

不当表示に対するペナルティ

景品表示法で禁止されている不当表示を行った場合は、以下のペナルティを受ける恐れがあります。

  1. 措置命令
  2. 課徴金納付命令
  3. 刑事罰

措置命令

優良誤認表示、有利誤認表示またはその他の不当表示をすると、消費者庁長官から措置命令を受けることがあります(景品表示法7条)。

措置命令では、不当表示の差止めおよび再発防止対策が命じられ、対象事業者はその内容に従った措置を講じなければなりません。また、措置命令は消費者庁のウェブサイトで公表されるため、レピュテーションの悪化に繋がります。

課徴金納付命令

優良誤認表示または有利誤認表示をした事業者は、消費者庁長官から課徴金納付命令を受けます(景品表示法8条)。不当表示に係る商品やサービスにつき、違反期間における売上の3%に相当する課徴金を納付しなければなりません。

ただし例外的に、優良誤認表示または有利誤認表示に当たることを知らず、かつ知らないことにつき相当の注意を怠らなかった場合、および課徴金額が150万円未満である場合は、課徴金納付命令が行われません。

刑事罰

優良誤認表示または有利誤認表示をした者は「100万円以下の罰金」に処されます(景品表示法48条)。法人にも「100万円以下の罰金」が科されます(同法49条1項2号)。

また、消費者庁長官から措置命令を受けたにもかかわらず、それに従わなかった者は「2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金」に処されます(同法46条)。法人にも「3億円以下の罰金」が科されます(同法49条1項1号)。

景品類の制限・禁止|金額の上限あり

景品表示法では、景品類を「一般懸賞」「共同懸賞」「総付景品」の3種類に分け、それぞれ金額の上限を設けています。また、特定の業種については追加的な制限が設けられています。

景品類の制限・禁止に違反すると、消費者庁長官から措置命令を受ける恐れがあります。

景品類とは

「景品類」とは、次の要件を全て満たすものをいいます(景品表示法2条3項、平成21年8月28日公正取引委員会告示第13号)。

  1. 顧客を誘引するための手段である
  2. 事業者が自己の供給する商品または役務の取引に付随して、相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益である
  3. 次のいずれかに該当する・物品および土地、建物その他の工作物・金銭、金券、預金証書、当せん金附証票及び公社債、株券、商品券その他の有価証券・きょう応(映画、演劇、スポーツ、旅行その他の催物等への招待または優待を含む)・便益、労務その他の役務
  4. 正常な商慣習に照らして、値引またはアフターサービスと認められる経済上の利益、および当該取引に係る商品または役務に附属すると認められる経済上の利益に当たらない

景品類の種類と金額の上限

景品表示法における景品類は、次の3つに分類されています。景品類を提供する事業者は、その種類に応じて金額の上限を遵守しなければなりません。

  1. 一般懸賞
  2. 共同懸賞
  3. 総付景品

一般懸賞

「一般懸賞」とは、次のいずれかの方法によって提供の相手方と価額決める景品類(=懸賞)であって、共同懸賞以外のものをいいます。

  1. くじその他偶然性を利用して定める方法(例:くじ引き、コイントス)
  2. 特定の行為の優劣または正誤によって定める方法(例:○○のクイズに正解したらプレゼント)

一般懸賞の上限額は、個々の景品類について取引価格の20倍(最大10万円)、総額について取引の予定総額の2%とされています。

例えば2000円の商品を1万個販売する場合、一般懸賞の上限額は1つの商品につき4万円、総額40万円です。

共同懸賞

「共同懸賞」とは、提供の相手方と価額決める景品類(=懸賞)のうち次のいずれかに該当するものをいいます。

  1. 一定地域内の事業者の相当多数が共同して行う
  2. 一の商店街に属する事業者の相当多数が共同して行うものであって、次の全てに該当する
  3. 中元や年末等の時期において行われる
  4. 年3回を限度とする
  5. 年間の通算期間が70日以内である
  6. 一定地域内の一定種類の事業者の相当多数が共同して行う

共同懸賞の上限額は、個々の景品類について取引価格の30倍、総額について取引の予定総額の3%とされています。

例えば2000円の商品を3000個販売する場合、共同懸賞の上限額は1つの商品につき6万円、総額18万円です。

総付景品

「総付景品」とは、懸賞によらないで提供する景品類をいいます。例えば、商品を買うと必ず付いてくるおまけなどが総付景品に当たります。

総付景品の上限額は、取引価額の20%(200円未満の場合は200円)以内で、正常な商慣習に照らして適当と認められる金額です。

特定の業種に適用される追加的制限

次に挙げる業種については、景品類の提供について追加的な制限が設けられています。(詳細は各リンクを参照してください)

  1. 新聞業
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/public_notice/pdf/100121premiums_9.pdf
  2. 雑誌業
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/public_notice/pdf/100121premiums_10.pd
  3. 不動産業
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/public_notice/pdf/100121premiums_11.pdf
  4. 医療品医薬品業、医療機器業、衛生検査所業
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/public_notice/pdf/100121premiums_12.pdf

景品類の制限・禁止違反に対するペナルティ|措置命令など

景品類の制限・禁止に違反すると、消費者庁長官から措置命令を受けることがあります(景品表示法7条)。

措置命令を受けた事業者は、その内容に従って差止めや再発防止の措置を講じなければなりません。また、措置命令の内容や事業者名が消費者庁のウェブサイトで公表されるため、レピュテーションの悪化が懸念されます。

措置命令に従わなかった者は「2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金」に処されます(同法46条)。法人にも「3億円以下の罰金」が科されます(同法49条1項1号)。

2024年10月施行|改正景品表示法の概要

2024年10月1日から改正景品表示法が施行され、主に次の変更が行われました。

  1. 確約手続の導入不当表示または景品類の制限・禁止の取り締まりに関して、新たに「確約手続」が導入されました。違反を疑われた事業者が是正措置計画を申請し、消費者庁長官の認定を受けたときは、その行為について措置命令および課徴金納付命令を受けなくなります。
  2. 課徴金制度における返金措置の弾力化特定の消費者に返金をした場合に課徴金額が減額される返金措置に関して、電子マネー等による返金が新たに認められました。
  3. 課徴金制度の見直し課徴金の計算の基礎となるべき事実を把握できない期間について、売上額を推計できる規定が整備されました。また、違反行為から遡って10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある場合には、課徴金の額が通常の1.5倍(=売上額の4.5%)とされました。
  4. 罰則規定の拡充優良誤認表示と有利誤認表示について、従来は措置命令に従わなかった場合のみ刑事罰の対象とされていましたが、措置命令を受けていない段階でも新たに刑事罰の対象とされました。
  5. 円滑な法執行の実現に向けた各規定の整備等国際化の進展に対応するための規定や、適格消費者団体による開示要請規定が新設されました。

景品表示法に関するガイドライン

景品表示法に関しては、消費者庁が各種のガイドライン等を公表しています。ガイドライン等は実務運用において重要なので、広告や景品類の提供について検討する際には、関係するガイドライン等を必ず確認してください。

参考:景品表示法関係ガイドライン等|消費者庁

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