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法務部門をもたない組織で月数十時間の業務圧縮 グローバル展開の足元を固める「LegalOn」活用術

法務部門をもたない組織で月数十時間の業務圧縮 グローバル展開の足元を固める「LegalOn」活用術

LegalOn サービス

株式会社サンワード

代表取締役社長 上田一郎 様

POINT
  • 法務課題:法務専任者が不在の中、広範かつ複雑なライセンス契約における文言の抜け漏れリスク、外部委託によるコストと社内への法務知見の未蓄積、業務の属人化と審査品質のばらつき
  • 導入経緯:コストに対して利用できる機能が充実している点、および取引先の多岐にわたる業種や幅広い契約類型に対応できる点を評価
  • 導入効果:外部の専門家への調査・回答待ち時間の減少や「LegalOnアシスタント」の活用による組織全体で月数十時間規模の業務削減を達成。自社ひな形の整備による審査品質の均一化と属人化の解消を実現
  • 活用事例:「レビュー」機能で不利な条項や抜け漏れを事前に察知し、専門家への相談前に論点を整理。「LegalOnテンプレート」を参考にSP事業向けの自社ひな形やVTuber関連の契約書をスムーズに作成し、「LegalOnアシスタント」を契約修正案の検討や社内法務相談の一次対応窓口として活用


自社オリジナルキャラクターの企画・制作および版権管理を行うキャラクター事業と、キャラクターIPを活用したセールスプロモーション(以下、SP)事業を展開する株式会社サンワード。法務専任者がいない中、業務の属人化やナレッジ蓄積に課題を抱えていた同社は、2026年2月に法務向けProfessional AI「LegalOn」を導入し、現在は「レビュー」「LegalOnテンプレート」「LegalOnアシスタント」を活用しています。キャラクタービジネスの世界展開を見据える同社は、どのように法務体制を強化し成果につなげたのか。代表取締役社長の上田一郎様に、「LegalOn」導入の背景や具体的な活用方法、導入効果などについて伺いました。

法務部なし、営業企画部が担う契約審査とIP管理

御社の事業内容について教えてください。

当社は、オリジナルキャラクターの企画・制作および版権管理を行う「キャラクター事業」と、キャラクターIPを活用した販促・プロモーションを設計する「SP事業」の2つを柱に事業を展開しています。

「リトルボブドッグ」や「スキップバニー」、「ドラゴンシリーズ」などを手がけており、現在はアジア圏を中心に海外ライセンス展開を推進しています。

学校教材向け裁縫セットとして長年親しまれている「ドラゴンシリーズ」。2026年に25周年を迎えました。

法務部門の組織体制について教えてください。

当社に法務部という専門部署はなく、営業企画部が契約審査やIP管理といった法務業務を担っています。

もともと広告代理店でSP事業に携わっていた私が当社に参画し、従来のキャラクター事業に加えてSP事業を強化してきました。両事業を展開する中で営業企画と法務・IP管理が密接に関わるようになったため、独立した法務部門を設けるのではなく、営業企画部が法務・IP管理を内包する現在の体制となっています。

年間100件、専門知識を要する複雑な契約審査

取り扱う契約書の類型や件数について教えてください。

契約類型はNDAやライセンス契約、業務委託契約などが中心で、年間の契約件数は約100件です。多い時には月10~15件の契約審査が発生します。

特にライセンス契約では、後々のトラブルを防ぐため、許諾範囲や契約期間、展開地域、独占性の有無、ロイヤリティなどを細かく定める必要があります。認識の齟齬を防ぐため条件を詳細に定義し、権利の範囲を明確にすることがライセンスビジネスでは欠かせません。

外部の弁護士や弁理士に審査を依頼することもありますか。

はい。年間約100件の契約のうち、約3割は外部の弁護士や弁理士による確認が必要な高度な案件です。当社には法務やライセンス契約に対応する専門部署がありません。しかし、海外展開を進める上で知財管理は競争力の源泉であり、適切な管理なくして事業成長は実現できないと考えています。

特に、知的財産権の帰属や出願・登録に関する条項の確認には、高度な専門知識が求められます。そのため、弁護士や弁理士の協力を得ながら、自社で調査した内容との整合性を確認しています。また、アジア圏でのライセンスビジネスでは、現地法を踏まえた知財判断やリーガルチェックについても専門家へ依頼しています。

海外リスクと属人化を防ぐ、豊富な機能が決め手

「LegalOn」導入前はどのような課題がありましたか。

大きく3つの課題がありました。

1つ目は契約書の抜け漏れリスクです。ライセンスビジネスにおける許諾範囲は広範かつ複雑で、特に海外案件ではわずかな文言の抜け漏れが大きなリスクにつながります。 

2つ目は、外部委託によるコストとノウハウが社内に蓄積されないことです。高度な案件は外部の専門家に依頼していましたが、時間と費用がかかる上、法務知見が社内に残りにくいことが課題でした。

3つ目は業務の属人化と審査品質のばらつきです。審査情報やノウハウが一部の担当者に集中し、業務がブラックボックス化していました。その結果、担当者ごとに審査品質に差が生じる状況でした。

最新の知見を取り入れながらAIを活用し、情報を一元管理できる体制を整えたい――。そうした思いから、「LegalOn」の導入を決めました。

「LegalOn」導入の決め手は何でしたか。

複数社を比較検討した上で選定しました。最大の決め手は、コストに対して利用できる機能が充実しており、対応領域が幅広かった点です。

ライセンスビジネスでは、金融や食品、無形商材など取引先の業種が多岐にわたります。満足できるレビュー精度をもっていることはもちろん、業界を問わず幅広い契約類型に対応できるサービスは、私たちが調べた限り「LegalOn」だけでした。 

また、弁護士資格を持つCEOの角田氏が、AIテクノロジーを活用して法務業務の効率化を推進し、LegalOn Technologiesを業界を代表する企業へ成長させてきたことにも大きな魅力を感じました。

レビューから文章生成まで、多彩な機能を活用

「レビュー」の使用感はいかがですか。

トライアル時から感じていましたが、とても使いやすいです。自社に不利な条項の見落としや、必要な条文・キーワードの抜け漏れを防げるようになりました。指摘を受けて初めて必須条項の欠落に気付くこともあり、非常に助かっています。

また、過去に締結した契約を見直す際も、現在の基準に照らして更新が必要な点に気づけるようになりました。

さらに、外部の専門家へ契約審査を依頼する際も、事前に「レビュー」で論点を整理してから相談しています。契約内容への理解が深まるだけでなく、相談時間の短縮にもつながり、より重要な判断に時間を割けるようになりました。

「レビュー」モジュールのAI契約書レビューの結果画面。指摘事項内の[関連情報]をクリックすると、指摘理由や法的背景などの解説を確認することも可能です。(※ 画像はイメージです)

「LegalOnテンプレート」はどのような場面で活用されていますか。

取引上の立場や関係性に応じて「自社有利」「中立」「相手方有利」といったひな形が用意されており、非常に便利です。新規取引先との契約や新しい契約類型への対応、既存契約の見直しなどで活用しています。

また、新たに注力しているSP事業向けの自社ひな形を整備する際にも参考にしています。近年は動画や音声など活用形態が多様化し、IP管理も複雑化していますが、「LegalOnテンプレート」は自社ひな形を新設・拡充するためのベースとして大いに役立っています。

例えば、VTuberやLive2Dに関わる声優事務所との契約では、「LegalOnテンプレート」を「参考条項集」として活用しました。業務委託契約をベースに、キャラクターの利用範囲や動画・音声の扱いに関する条項などを組み合わせることで、自社案件に適した契約書をスムーズに作成できました。

「LegalOnアシスタント」の活用シーンについても教えてください。

普段は契約書の修正案を相手方へ提示する際や交渉前の検討時に、相談相手として活用しています。

以前は外部の専門家とのやり取りに時間を要していましたが、一定程度に信頼できて気軽に相談できる相手ができたことにより、大幅な時間短縮につながっています。まずは「LegalOnアシスタント」で確認し、高度な判断が必要な場合は弁護士や弁理士へ相談するという運用が定着しました。

また、社内からの法務相談への対応や、「LegalOnテンプレート」と組み合わせた契約書作成にも活用しています。複数の条文を組み合わせて文書を作成する作業は専門知識が求められますが、「LegalOnアシスタント」が自然な形で整理してくれるため助かっています。

契約書や法務業務に関する質問・指示をAIにチャット形式で行える法務特化のAIアシスタントである「LegalOnアシスタント」。契約書の要約、条文の説明、翻訳、修正指示などさまざまなタスクを対話形式で手軽に実行できます。(※ 画像はイメージです)

今後はVTuber事務所との自社IP利用に関する交渉など、新たなビジネスの事前検討にも活用する予定です。利用期間やアーカイブ動画の取り扱い、再生回数に応じた収益分配といった自分たちで整理した論点について、法的観点からの助言を得るツールとして期待しています。

月数十時間規模の業務削減、審査品質の均一化も実現

「LegalOn」導入後、どのような成果がありましたか。

体感では月に数十時間規模の業務削減につながっています。外部の専門家からの回答待ちや調査に費やす時間が減り、「LegalOnアシスタント」によって確認事項への対応も迅速になったためです。

また、外部へ相談する際に発生していた時間単位の相談料も抑えられるようになり、コスト削減にもつながっています。

導入前の課題だった業務の属人化の解消とナレッジの蓄積は進みましたか。 

はい、着実に改善しています。「LegalOnテンプレート」を活用して自社ひな形を整備したことで、類似案件であれば担当者の経験値に左右されず対応できるようになり、契約書の品質も均一化されました。 

また、契約内容をもとにメンバー同士で議論しやすくなり、日常的なコミュニケーションを通じてノウハウが共有されるようになりました。契約書を通じて組織全体の法務知識や実務経験の底上げにつながっていると感じます。 

将来的には過去案件の知見を体系的に蓄積し、新たな契約業務へ活用できる基盤としてさらに強化していきたいと考えています。

強固な法務体制を武器に、世界市場へ挑む

今後のビジョンや目標を教えてください。 

今後は海外ライセンス展開やVTuber、Live2D、VR関連事業など、グローバル市場を見据えた事業をさらに推進していきたいと考えています。 

サンワードは決して大企業ではありません。しかし、小さな会社だからこそ、AIや新しい技術、そして専門家の知見も積極的に取り入れながら、日本で愛されるキャラクターを世界中の子どもたちやファンに届けたいと考えています。

新しい挑戦にはリスクもあります。それでも挑戦を続けることで、日本から世界へ羽ばたくキャラクターを育て、誰かの思い出や笑顔のきっかけになれたら嬉しいです。

私たちは創業以来、キャラクターの力で人を笑顔にすることを一番大切にしてきました。日本の子どもたちに愛されたキャラクターを、今度は世界の子どもたちにも届けたい。これからも新しい技術を恐れず活用しながら、サンワードらしい挑戦を続け、世界中の人々に愛されるキャラクターづくりを目指していきます。特に今後は北米や欧州市場も視野に入れながら、グローバル展開を進めていきたいと考えています。

契約審査体制においても、チャンスを確実に捉えるため、国際法やAI関連法への理解をさらに深め、知財管理に厳しい海外企業とも対等に向き合える法務体制を構築していきたいと考えています。「LegalOn」を頼れるパートナーとして活用しながら、世界市場への挑戦を加速していきます。

「LegalOn」をどのような企業にすすめたいですか。

企業規模を問わず、多くの企業にとって有効な相談相手になると感じています。特に、新しいサービスや未知の分野へ積極的に挑戦する企業にはおすすめしたいですね。

当社も現在、ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」を活用した新たなビジネスにも取り組んでいます。こうした前例の少ない領域では、法務面の理解が不十分なまま進めると大きなリスクを抱えることになります。同様に、新しいサービスや未知の分野に挑戦していて、社内だけでは契約・法務面の判断に不安がある企業には、一次相談相手となる「LegalOn」は有効だと思います。

ただし、ツールにも相性のようなものがあると思います。そのため、まずは実際に触れてみて使い勝手や自社との適合性を見極めることが大切ではないでしょうか。

(取材日:2026年5月)※掲載内容は取材当時のものです。