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未経験・一人法務の負担を解消 法務AIはスタートアップの挑戦と成長を支える“インフラ”に

未経験・一人法務の負担を解消 法務AIはスタートアップの挑戦と成長を支える“インフラ”に

LegalOn IT・インターネット

株式会社マルチブック

人事総務 マネージャー 三谷花子 様

POINT
  • 法務課題:法務専任者不在の中、人事総務を兼務する未経験の一人法務が契約審査・ひな形管理を担う体制。先方ひな形や英文契約、海外法規制対応が重なり、対応負荷と滞留リスクが大きい状況に
  • 導入経緯:新規事業立ち上げによる契約審査・契約管理の増加を受け、LegalForce/LegalForceキャビネを導入。その後、兼務体制で法務を回す必要性が高まり、レビューから管理まで一元化できる安心感と運用適合性を評価してLegalOnへ移行
  • 導入効果:AIを活用した一次レビューにより初動の心理的ハードルが大幅に低下。従来は最大10日ほどかかることもあった契約審査が、早い場合は即日で二次チェックへ回せる体制を実現
  • 活用事例:「レビュー」の「AI Revise」機能で修正文案作成の手間を削減し、人は判断に集中。「ユニバーサルアシスト」で多言語契約の翻訳・分析を実施、「コントラクトマネジメント」で契約書と関連資料を紐付けて経緯まで一括管理

海外拠点の会計・ERP業務を支援するクラウド型サービス「multibook」を開発・提供する株式会社マルチブック。同社は2022年よりAIレビューサービス「LegalForce」とAI契約管理システム「LegalForceキャビネ」を導入しました。その後、法務AI「LegalOn」へ移行し、「レビュー」「LegalOnテンプレート」「コントラクトマネジメント」「ユニバーサルアシスト」の各モジュールを活用し、契約審査から契約管理までの業務を効率化しています。人事総務マネージャーとして幅広い管理業務を担いながら、未経験の一人法務として契約実務に取り組む三谷花子様に、LegalOn導入の背景や具体的な活用方法について伺いました。

人事総務を兼務しながら未経験の法務に一人で対応

御社の事業内容について教えてください。

当社は「海外経営への挑戦をもっと身近に、もっと簡単に。」をミッションに掲げ、海外展開企業向けにグローバルクラウドERP「multibook」を提供しています。導入企業は世界35カ国・600社以上。12カ国語・多通貨に対応し、日本の新リース会計基準やIFRSなど各国の会計制度に対応している点が特徴です。

また、システム提供に加え、海外現地法人の会計・経理業務をオンラインで一括代行するBPOサービスも展開しています。海外拠点の人材不足やガバナンス構築といった経営課題に対し、ITと実務の両面から支援しています。

法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

当社には法務の専任部署がなく、現在は私一人で人事・総務・法務など管理部門全般を担当しています。入社して約7年半になりますが、昨年10月までは人事総務の専任で、法務経験はありませんでした。

業務の割合は、人事が約50%、総務が約30%、ISOなどの認証関連業務が約20%です。法務業務は総務業務の一部として対応しており、独立したリソースを確保できているわけではありません。その限られた時間の中で契約審査やひな形の作成・管理などを行っています。

取り扱う契約審査の案件数や契約内容の傾向についても教えてください。

審査案件は、自社サービス「multibook」の導入に関する契約が全体の約7割を占めています。基本的に自社ひな形や利用規約を使用するため、複雑な審査は多くありません。

一方で、大企業との取引では先方ひな形への対応が月3〜5件ほど発生します。先方ひな形は書式も内容もさまざまで、条項をひとつひとつ確認しながら、自社ひな形と照らし合わせて何を受け入れ何を交渉すべきかを判断し、必要に応じて修正案を作成して営業に交渉を依頼するという流れになります。法務に充てられる時間が限られている中で、こうした案件は特に負荷がかかります。とりわけ急ぎの案件では、他業務の合間を縫って対応時間を確保すること自体が課題になります。

また、海外拠点を含む取引では、各国の個人情報保護規制やデータ移転に関する要件への対応が求められるケースも多く、契約上でのデータの取り扱いや責任分界の明確化が論点になることがあります。さらに、海外企業との取引の場合には、各国の法律、商慣習などに基づく、より複雑な判断が必要になるため、国際弁護士へ依頼することもあります。

LegalOnは、抜け漏れを防ぐ心強い相棒

2022年からLegalForce/LegalForceキャビネをご利用いただき、2025年11月にLegalOnへ移行されました。それぞれどのような経緯があったのですか。

新規ビジネスの立ち上げに伴い、契約審査と契約管理の業務が急増したことが、LegalForce/LegalForceキャビネ導入のきっかけでした。当時、契約審査は社長と顧問弁護士を中心に対応していました。

ただ、正直なところ継続利用を迷った時期もあったようです。月に何百件もレビューするわけではない中で、顧問弁護士への依頼費用とツールの利用料が「二重コスト」に感じられたからです。契約管理についても、汎用クラウドストレージで代用できるのではないかという議論がありました。機能面への不満はありませんでしたが、投資対効果の観点からより自社に合ったツールへの移行を検討していました。

ツールの利用を辞めるという選択肢もあった中で、なぜLegalOnへの移行を決めたのですか。

2025年11月から私が法務も担当することが決まり、兼務体制で業務を回すには「LegalOn」の存在が不可欠だと感じ、社長へ切り替えを進言しました。法務未経験の状態で他業務も抱えながら契約審査を行うのは、物理的にも精神的にも負担が大きかったからです。特に英文契約やボリュームの大きい契約書は、業務が滞留することへの強い危機感がありました。

汎用クラウドストレージでの契約書管理も検討しましたが、最新版の契約書を探す手間や全文検索ができない不便さを考えると、一人で責任を持って管理するのは困難です。契約レビューから契約管理までを一元化でき、検索性にも優れたLegalOnは、現在の体制を維持するうえで欠かせないツールだと判断しました。

他社ツールと比べ、LegalOnを選んだ決め手は何でしたか。

LegalOnは実務への馴染みやすさが際立っていました。特にWord上で契約レビューが完結する「Wordアドイン」が標準搭載されている点や、まだ運用できてはいないもののDocuSignと連携できるなどの管理システムへのスムーズな導線は、運用面で大きなメリットでした。

そして、最大の決め手は、一人法務としての「安心感」です。孤独に判断しなければならない不安の中で、LegalOnは契約審査の抜け漏れを防ぐ安全弁になると感じました。特に英文契約特有の表現を踏まえた翻訳やサンプル文の提示は、スピードを求められる兼務の法務担当者にとって心強い存在です。単なるツールというより、法務業務を共に担う心強い相棒のような存在です。

一次レビューをAIに任せ、人は判断に集中

現在は「レビュー」「LegalOnテンプレート」「ユニバーサルアシスト」「コントラクトマネジメント」をご利用いただいています。操作性や機能面はいかがですか。

UIが洗練されており、視覚的なノイズが削ぎ落とされるので、より実務に集中しやすいと感じています。契約書の一覧性も高まり、一度に確認できる件数が増えた点も助かっています。機能面では、特に「レビュー」の「AI Revise」が手放せません。以前はAIレビュー後の修正作業に数分かかっていましたが、「AI Revise」ならAIが指摘箇所の修正案を自動で提示してくれるため、人は文案を検討する作業が省略でき、判断に集中できます。工数削減はもちろん、AIのチェックを通したという事実が、ミスへの不安を払拭してくれます。

アラートで指摘されたリスク内容に沿って、修正後の条文案をAIが提示、自動で修正してくれる「AI Revise」機能。ゼロから文案を考える必要がなく、修正方針の検討と反映をスムーズに行えます。(※ 画像はイメージです)

また「コントラクトマネジメント」では、契約書と関連資料を紐付けて管理できるため、過去の経緯をローカルフォルダから探す必要がなくなりました。契約の背景や交渉経緯をひとつの画面で確認できる点は非常に便利です。グループ単位で権限設定ができる点も、今後の組織拡大を見据えると重要な機能だと感じています。

多言語契約書を翻訳・レビューできる「ユニバーサルアシスト」はどのように活用されていますか。

海外法人との契約が多い当社にとって「ユニバーサルアシスト」は不可欠な機能です。他社ツールと比較しても、LegalOnは翻訳精度だけでなく、情報の表示順や解説のわかりやすさも、より実務に馴染みやすく使いやすいと感じました。

当社は事業柄、英語が堪能なスタッフが多いのですが、法務特有の英文契約は専門性が高く、一般的な翻訳ツールや生成AIでは十分に対応できない領域があります。現地法への準拠や自社ひな形との差分を正確に把握するには、こうした専門的な分析機能が欠かせません。

心理的ハードルが下がり、最大10日かかっていた依頼にも即日回答

LegalOn導入前後で、業務フローは変化しましたか。

契約審査の依頼はSlackで受け付けています。以前は管理部門に精通した社長が一人で審査していましたが、LegalOn導入後は法務担当の私が一次チェックを行い、社長が二次チェックをする体制に変わりました。審査完了後は契約書を依頼部門に戻し、担当者が相手先との交渉を進めたうえで締結します。

締結の約98%は電子契約のため、完了後はそのまま「コントラクトマネジメント」に集約しています。紙契約が必要な場合はスキャンしてアップロードし、原本は社内で保管しています。

LegalOn導入前後の契約書審査フローの変化

LegalOn導入の成果・効果について教えてください。

最大の成果は、法務実務に対する心理的ハードルが劇的に下がったことです。以前は英文契約などの重い案件はつい後回しにしがちでしたが、今は「まずLegalOnに投げてAIと一緒に考えよう」とすぐに着手でき、初動のスピードが大きく改善しました。以前は10日ほどかかることもあった契約審査が、早い場合は即日で二次チェックに回せるようになっています。

作業時間の短縮だけではなく、AIがセカンドオピニオンとして寄り添ってくれる安心感も大きいです。心理的余裕も生まれ、法務業務が「苦痛な作業」から「管理可能なタスク」へと変わりました。その結果、空いた時間でセミナーに参加したり、情報サイト「契約ウォッチ」で学習したりと、法務知識のキャッチアップに充てる時間も確保できています。

スタートアップの成長スピードを劇的に改善

法務組織の今後のビジョンや目標を教えてください。

社長からはよく「君の仕事をなくしてくれ」と言われます。定型業務や確認作業はAIに任せ、制度整備や組織対応といった人間にしかできない仕事に集中してほしい——そういう意味だと理解しています。人事総務との兼務では、思考リソースを奪われすぎないことが重要です。LegalOnがなければ、現在の業務比率で法務を回すことは難しかったでしょう。

過去には、高額な費用をかけて作成したひな形が、事業環境の変化で使えなくなった苦い経験もあります。当時AIがビジネス内容に合った条文案を即座に提示してくれていれば、時間もコストも無駄にせずに済んだはずです。

将来的には、指示一つでドラフトを自動生成し、最新の法規制や市場動向と照らし合わせながら「問題ない」と判断を後押ししてくれる、本格的なAIエージェントの登場を心待ちにしています(※現時点のLegalOnの機能ではなく、将来への期待として)。LegalOnが法務の心強い相棒になれば、日本のスタートアップの成長スピードは大きく変わります。管理部門として、その進化を共にしたいですね。

LegalOnをどのような企業にすすめたいですか。

当社のような少人数の組織や、法務専任者がいないスタートアップ企業にぜひおすすめしたいです。専門知識の不足による判断の遅れや迷いは、ビジネスのスピードを大きく左右します。外部の専門家に依頼しても相応のコストや時間がかかり、その間に機会損失が生じる可能性もあります。

今やAI法務は、PCやインターネットと並ぶスタートアップの「三種の神器」です。AIを活用すれば知識を補いながら、スピード感を持って事業を進められます。LegalOnは、限られた人員でも安心して意思決定できる環境を整え、スタートアップの挑戦と成長を支える“法務のインフラ”になる存在だと感じています。

(取材日:2026年2月)※掲載内容は取材当時のものです。

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