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国内外6000店舗のスピード出店を下支え AIを駆使し、契約審査や新人教育の期間を50%程度削減

国内外6000店舗のスピード出店を下支え AIを駆使し、契約審査や新人教育の期間を50%程度削減

LegalOn 卸売・小売

株式会社大創産業

グローバル人事総務法務本部 グローバル法務部 担当次長 牛水志保 様

POINT
  • 法務課題:国内外の出店加速に伴い契約審査が月300件超へ増加する中、人手不足と新人教育の手間が課題

  • 導入経緯:AIレビューによるPDFの直接レビューやWord対応の使いやすさに加え、新搭載の法務特化型AIアシスタント機能への期待から移行を決定

  • 導入効果:契約審査時間および新人育成期間を約50%削減。多言語契約の正確な翻訳・レビューにより審査品質も向上

  • 活用事例:自社基準を反映する「プレイブック」での二重チェック、30言語対応の「ユニバーサルアシスト」による海外契約対応、契約書比較機能による更新時の差分確認など多角的に活用

100円ショップ「DAISO(ダイソー)」などを国内外で展開する株式会社大創産業。「世界中の人々の生活をワンプライスで豊かに変える」という社是のもと、日本発のグローバル小売業として事業を拡大しています。

同社はAIレビューサービス「LegalForce」の利用を経て、2025年7月に法務向けProfessional AI「LegalOn」を導入。現在は「レビュー」「LegalOnテンプレート」「ユニバーサルアシスト」「LegalOnアシスタント」を活用し、契約審査の効率化と品質の標準化に加え、新人育成やAIを活用した法務業務の高度化につなげています。

契約審査業務を担当するグローバル法務部の牛水志保様に、「LegalOn」導入の背景や具体的な活用方法、導入効果などについて伺いました。

6000店舗を支えるグローバル法務の契約審査

大創産業株式会社の導入事例インタビューカット1

御社の事業内容について教えてください。

当社は、100円ショップ「DAISO」をはじめ、「Standard Products」や「THREEPPY」などのバラエティショップを展開する小売企業です。近年はグローバル展開を加速させ、アジアや北米など25を超える国と地域で事業を展開しています。国内外の総店舗数は2026年6月に6000店舗を突破しました。2030年までに連結売上高1兆円、グローバル店舗数1万店の達成を目標に掲げ、世界の生活インフラとなることを目指しています。

法務部門の体制について教えてください。

2024年の組織名称変更により、現在はグローバル法務部が海外子会社を含めた全社的な法務業務を担っています。契約法務やトラブル対応、知財対応を行うグローバル法務課と、内部通報対応や反社チェック、コンプライアンス教育などを担うグローバルコンプライアンス課で構成され、国内外の全案件に対応しています。

部の体制は、部長、私(次長)、各課2名ずつの計6名。メンバーはキャリア採用と社内異動者が半々です。私が入社した2019年当時は総勢3名でしたが、現在はだいぶ組織化が進みました。

契約業務の内容や取り扱う件数について教えてください。

業務の約半分が契約関連で、法務相談やトラブル対応を含めると全体の約7割に達します。契約審査の依頼件数は、やり取りの往復を含め月間250〜350件ほど。このうち約100件は外部へアウトソースしています。

契約の約半分は店舗の賃貸借契約です。廃棄物処理や設備点検などを含めると、店舗関連契約が全体の約6~7割を占めます。賃貸借契約では貸主側のひな形を使用するケースが多く、物件ごとの個別審査が欠かせません。そのほか、商品の仕入れや製造委託、ライセンス契約など、事業活動に伴う幅広い契約審査に対応しています。

店舗関連の契約審査では、どのような点に注意していますか。

出店時の交渉は順調に進むことが多い一方、解約・退去のタイミングでは紛争リスクが高まります。具体的には「早期解約時の違約金」「敷金・保証金の返還」「原状回復工事の範囲」の3点がトラブルになりやすいポイントです。ビジネス上の判断による早期退去は十分に起こり得るため、解約時に違約金が発生しないよう契約条件を詰めるなど、将来的なリスクを防ぐための手当を意識して審査しています。

AIアシスタントへの期待が「LegalOn」導入を後押し

従来サービスである「LegalForce」を導入した背景や当時の課題を教えてください。

導入を検討した当初の最大の課題は、人手不足でした。限られた人員で契約審査に対応しながら、内部通報制度の整備や新人指導なども並行して進める必要があり、業務の省力化が急務でした。

「LegalForce」を初めて操作した際は、PDF形式の契約書が一瞬でテキスト化されることに感動しました。従来のように内容をパソコンで打ち直す手間が省け、コピー&ペーストで迅速に修正案を作成できるため、実務で大きな効果を発揮すると確信しました。 

「LegalForce」から後継サービスである「LegalOn」へ移行した決め手は何でしたか。

移行を検討した際に、他社ツールの情報収集やトライアルも行いましたが、PDFの契約書をそのままレビューできなかったり、Wordファイルへの対応に課題があったりなど、何かしら機能の不足がありました。その点、「LegalOn」は使い慣れた機能を継続して利用でき、Wordへの対応もスムーズでした。さらに、他社より先行してAIアシスタント機能(「LegalOnアシスタント」)を搭載したということを聞いたメンバーの「使ってみたい」という声も、移行を決める大きな理由となりました。 

AIが支える契約審査の品質向上と業務効率化

大創産業株式会社の導入事例インタビューカット2

「レビュー」機能は実務でどのように役立っていますか。

AIの指摘内容は非常に的確です。充実した解説機能により、法務経験の浅いメンバーでも、修正が必要な理由を理解しながら対応できるようになり、指導する側の負担も軽減されました。

LegalOnのUI画像_レビュー結果

「レビュー」モジュールのAI契約書レビューの結果画面。指摘事項内の[関連情報]をクリックすると、指摘理由や法的背景などの解説を確認することも可能です。(※ 画像はイメージです)

また、自社の審査基準を反映できる「プレイブック」機能を活用することで、独自のチェックリストを簡単に登録できます。実際のレビューでは、自社基準による自動レビューと「LegalOn」の標準レビューを併用しており、初心者だけでなく、ベテランにとっても抜け漏れを防ぐ二重チェックとして機能しています。

多言語レビューや翻訳に対応する「ユニバーサルアシスト」はどう活用されていますか。

主に海外子会社から依頼される、英語、タイ語、ベトナム語、ポルトガル語などの多言語契約への対応に活用しています。30言語以上に対応し、契約書特有の表現にも適応しているため、翻訳精度は極めて高いと感じます。現地語と日本語の両方を理解できるスタッフが確認しても、違和感のないレベルです。

以前は外部の有料ソフトや機械翻訳を利用していましたが、翻訳内容の正確性を判断することに不安や負担がありました。「LegalOn」の導入によりその課題が解消され、日本語の契約書と同じ感覚でレビューできるようになりました。

LegalOnのUI画像_要約レビューモジュール・ユニバーサルアシスト画面

30言語以上に対応し、契約書の要約・翻訳・条文チェック、内容確認を幅広くサポートする「ユニバーサルアシスト」。海外取引や多言語契約の確認にかかる手間を減らし、契約業務のスピードと品質向上を後押しし、法務・事業部門のコミュニケーションもスムーズにします。(※ 画像はイメージです)

法務特化型AIアシスタント「LegalOnアシスタント」の具体的な活用方法を教えてください。

当社では、AIに任せられる定型的な業務は積極的にAIを活用するという方針のもと、早い段階から業務でのAI活用を進めてきました。実務担当者は、AIアシスタントを用いて事業部へのフィードバック用に修正理由を要約したり、審査前にリスク箇所を抽出したりすることで、人の目で確認すべきポイントを絞り込んでいます。私自身も、普段あまり扱わない類型の契約書を審査する時に、注意点を確認する壁打ち相手として活用しています。

なお、セキュリティと信頼性の観点から、汎用的な生成AIとは用途を明確に分けています。機微情報を含む契約書関連には、弁護士監修で法的な裏付けがある「LegalOnアシスタント」を、一般的な調査や情報収集には汎用的な生成AIを利用しています。 

その他、特に気に入っている機能はありますか。

「比較」機能をよく使っています。賃貸借契約の更新時には、過去に締結した契約書と新たに提示された契約書を比較し、変更箇所を瞬時に確認できる点が便利です。目視チェックにかかる手間と時間を大幅に削減できました。

また、交渉を重ねる中で、事業部と先方とのやり取りの過程で法務確認を経ずに条文が変更されたり、誤って古いバージョンの契約書で締結しそうになったりするケースがあります。こうしたミスも、最終確認時に「比較」機能を使うことで確実に防げています。

LegalOnのUI画像_条文比較機能画面

標準で搭載される「全文比較機能」では、契約書のバージョン間の差分を並べて表示、修正内容を一覧できます。変更箇所が一目でわかるため、締結版と最終版の確認や、バージョン間の差分チェックなどさまざまな場面でスピーディーで正確な契約確認が可能になります。(※ 画像はイメージです)

月数百件の契約審査を可能にした業務設計

大創産業株式会社の導入事例インタビューカット3

契約審査の業務フローをお聞かせください。

受付から審査、締結までの一連の業務は、社内共通のワークフローシステム上で行います。事業部から申請された案件は、担当者が「LegalOn」のAIレビュー機能でチェックし、その結果をもとにワークフロー上で事業部とやり取りします。合意後の押印申請もシステム内で行い、締結済みの契約書をアップロードすると、自動的に保管ツールへ格納される仕組みです。

締結後は、管理ツールで契約期限や更新状況を管理しています。自動更新がある契約については6カ月前と2カ月前にアラートを出し、更新漏れを防いでいます。 

契約審査はどのような体制で行っていますか。

まず担当者が一次チェックを行い、最終的に私がすべての契約書に目を通して二次チェックを行う体制です。月間数百件にのぼる二次チェックを私一人でこなせるのは、「LegalOn」の「レビュー」のおかげで重要なポイントに絞って効率的に確認できているためです。AIレビューによって一次チェックの段階で抜け漏れリスクは限りなく軽減されていますし、審査担当者の指摘やコメントの品質も一定以上に担保されます。その結果、私は重要な判断に集中できるようになり、チェック工数を大幅に軽減できています。

電子契約の導入割合はどのくらいですか。

現在、電子契約の導入割合は全体の半分に満たない程度ですが、事業部が粘り強く交渉してくれているので、導入先は増えています。土地オーナーなど個人の貸主については、電子契約を受け入れていただけるケースが比較的多い傾向にあります。一方、大型商業施設などへの出店では、施設側が電子契約を導入していなければ、当社の判断だけで電子化を進めることはできません。施設全体で紙の処理を統一したいという要望も多く、一定数の紙契約が残っているのが現状です。

契約審査時間を半減し法務業務の品質を標準化

「LegalOn」導入後、どのような成果がありましたか。

契約審査にかかる時間が大幅に短縮されました。以前は長い場合、1件あたり30分から1時間近くかかっていましたが、「LegalOn」によって抜け漏れのある項目を視覚的に把握できるようになり、審査時間は半分程度まで削減されました。

また、条文の抜け漏れも確実に検知できるため、審査品質の向上にもつながっています。担当者による判断のばらつきも解消され、法務部門として安定した品質のアウトプットを提供できるようになりました。

新人教育の面ではどのような成果や変化がありましたか。

以前は先輩社員が新人につきっきりで指導することから始まり、一人で大半の業務を担えるようになるまで最低でも1年は必要でした。しかし、「LegalOn」導入後は約半年でひとり立ちできるようになりました。

何をどこまで審査すべきか、項目ごとの重要度をシステム上で確認でき、充実した解説によって新人自身が疑問を解消しながら業務を進められます。その結果、先輩社員へ質問する頻度も減りました。

AI活用で法務をより戦略的な役割へ

大創産業株式会社の導入事例インタビューカット4

今後の法務組織やAI活用の展望について教えてください。

法務人材の採用や組織拡大が容易ではない中、ルーティン業務の省力化は大きな課題です。「LegalOn」のような信頼できるAIツールを活用して業務を省力化し、そこで生まれた時間や人員を、“複雑な事情を踏まえた戦略的な意思決定”のような本来人が注力すべき業務に振り向けていきたいと考えています。

新人教育においても同様です。今後はAIなどのツールを最大限活用し、これまで新人が時間をかけていた下調べや資料収集などはAIに任せたいと考えています。そうすることで、新入社員には早い段階から「AIの出力結果をもとに法務的な判断を行う」といった、より高度な業務を担ってもらいたいです。

契約審査中心だった法務の役割は、どのように変化していますか。

私が新卒で法務部門に配属された頃は、業務の8~9割が契約審査でした。しかし現在は、その業務をテクノロジーで効率化し、より戦略的な役割へシフトする時代になっています。ここでいう戦略的な役割とは、事業に伴うリスクをどのようにコントロールするかを主体的に考え、事業部や経営陣に提案する「経営に近いリスクコンサルティング」としての役割です。

リスクを恐れて単に「No」を伝えるだけでは、これからの法務は務まりません。リスクを正確に把握したうえで、それを回避・軽減するための代替案まで提示することが、今後の法務に求められる姿勢だと考えています。

「LegalOn」をどのような企業にすすめたいですか。

私たちがそうだったように、「人手が足りない」「採用が難しい」と悩む企業におすすめしたいです。新たな人員を採用する代わりに「LegalOn」を導入し、契約審査の負荷をテクノロジーに分散することで、既存メンバーがより重要な業務に集中できる時間を生み出せます。人手不足への有効な対策になるだけでなく、新人教育のガイドとしても活用できるため、幅広い企業に価値を提供できると感じています。

(取材日:2026年7月)※掲載内容は取材当時のものです。