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契約審査のコストを40%削減 属人化の解消とナレッジの蓄積で「自走できる組織」へ

契約審査のコストを40%削減 属人化の解消とナレッジの蓄積で「自走できる組織」へ

LegalOn IT・インターネット

株式会社コアテック

管理部 法務課 次長 荒川慶行 様

POINT
  • 法務課題:契約件数の増加に対し、審査を外部弁護士に依存する体制で属人化が進行し、社内にナレッジが蓄積されない状況
  • 導入経緯:担当者交代リスクを抑えつつ、誰でも過去の判断基準を参照できる仕組みを構築するため、LegalOnへの切り替えを決断
  • 導入効果:案件受付から審査、締結、管理までを一気通貫で集約し、弁護士委託コストを40%削減。進捗可視化と権限管理の最適化も実現
  • 活用事例:マターマネジメントで案件受付を集約し、レビューのプレイブックで自社基準レビューを実施。サインとコントラクトマネジメントで締結・管理をシームレス化

Webサイト制作やシステム開発を軸に、近年はプロeスポーツチーム運営など多角的な事業を展開する株式会社コアテック。同社は2023年にAIレビューサービス「LegalForce」とAI契約管理システム「LegalForceキャビネ」を導入。2025年7月には法務AI「LegalOn」へ切り替え、「マターマネジメント」「レビュー」「LegalOnテンプレート」「サイン」「コントラクトマネジメント」の各モジュールを導入しました。法務課の荒川慶行様に、LegalOn導入の背景や契約審査コスト削減の運用術について伺いました。

契約審査は業務委託の弁護士に一任

御社の事業内容について教えてください。

当社は株式会社THKホールディングス傘下のWeb制作会社で、Webサイト構築や業務システム開発、SEOコンサルティング、保守運用まで一貫して提供しています。近年は、プロeスポーツチーム「REIGNITE(リイグナイト)」の運営を軸にしたeスポーツ事業にも乗り出し、選手のサポートや大会運営、イベント企画など総合エンターテイメントとして幅広く展開しています。

 法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

法務課は現在4名体制ですが、私を含め3名は他部署との兼務です。私は総務経理や組織開発、eスポーツ事業などを担当しており、法務の業務割合は2割ほど。他の2名も人事に軸足を置いているため、契約審査をはじめとする法務実務の大半は、業務委託の弁護士にお願いしています。

もともと弊社には法務専門の部署がなく、人事部が兼務で対応していました。しかし、会社規模が300名を超え、eスポーツ事業に伴う契約が急増したことから、専任組織の必要性が高まりました。幸い大きなトラブルはありませんでしたが、「何かあってからでは遅い」「経営の基盤となる管理部門を強化すべき」という社長判断で、法務課を立ち上げるに至りました。

eスポーツ特有の「正解のない契約」に向き合う

取り扱う契約書の類型や件数について教えてください。

以前は年間100件程度でしたが、eスポーツ事業の拡大などで現在は年間300件ほどに増えています。契約類型は大会運営会社との契約、選手との業務委託契約、スポンサー契約、ライセンス契約、秘密保持契約(NDA)など多岐にわたり、定型と非定型の割合はほぼ半々です。

eスポーツビジネスならではの契約の難しさはありますか。

eスポーツ契約の難しさは、ケースごとに正解がない点です。例えば、大会公式スポンサーが「飲料メーカーA」で、出場チームのスポンサーが「飲料メーカーB」で競合する場合、大会期間中のロゴ露出や飲用制限が生じることがあります。

制限の強弱は大会規模やネームバリューにより異なるため、一概に「これが正解」という基準がありません。基本的には対等な立場で交渉し、不利益条項がないか精査した上で、「これはできない」「こうしてほしい」といった折衝や譲歩が日常的に発生します。

選手報酬も競技タイトル(ゲーム)や運営形式で変動が大きく、固定報酬に加えて大会賞金や外部案件・インセンティブが絡むため、複雑な契約が多くなります。

属人化解消とナレッジ共有の仕組みづくり

LegalOnの導入にあたっては、どのような背景があったのでしょうか。

LegalForceとLegalForceキャビネを利用していた当初は、契約審査は弁護士に一任しており、社内では契約書管理を主目的にLegalForceキャビネを活用していました。しかし、案件増加に伴い法務業務の属人化が課題に。審査の要点や過去の経緯といった重要なナレッジが外部弁護士の頭の中にしか残らず社内にナレッジの蓄積もできなかったため、交代時のリスクが大きかったのです。

新たに法務の専任者を採用する選択肢もありましたが、コストや教育リソースを考慮すると難しい部分がありました。そこで「過去の経緯や判断基準が100%残っており、担当者が誰でも必ずそれを参照できる仕組み」を構築するため、LegalOnへの切り替えを決断しました。

切り替えにあたり、他社ツールと比較検討はされましたか。 

実はLegalOn導入以前の一時期、他のツールも使用していたこともあるのですが、権限設定の制約が課題でした。当社では各事業部の責任者には契約状況を見せる一方、機密性の高い案件については閲覧を厳しく制限する必要がありました。しかし、導入した他社ツールでは細かい閲覧・編集権限の設定が難しく、関係のない部署にまで情報が見えるようにしかできなかったのです。

その点、LegalOnはフォルダや契約書単位で「閲覧のみ」「編集可能」「制限なし」など細かく権限をカスタマイズできました。営業担当の方に相談した際も「LegalOnなら柔軟に対応できる」と明確な回答をいただきましたし、UIも洗練されていたため、トライアルを経て導入を決めました。

現在は「マターマネジメント」「レビュー」「LegalOnテンプレート」「サイン」「コントラクトマネジメント」の各モジュールを導入されています。案件受付から契約書管理まで“一気通貫”で契約業務が行える環境になっているわけですが、一気通貫にこだわった理由があるのでしょうか。

最大の理由は、ナレッジの蓄積です。「なぜこの条項を修正したのか」「審査でどんな議論があったのか」という、契約審査の思考プロセスそのものをデータとして残したかったのです。案件の受付からレビュー、締結、管理までを一つのプラットフォームに集約すれば、フラグやコメントがすべて紐付いた状態で蓄積されます。

なぜナレッジの蓄積を狙ったかをお話しします。私は経営企画や人事戦略にも携わっていますが、その経験から、「どんな仕事も要点さえ押さえれば、属人性を排除して高いクオリティを維持できる」という考えを持っています。法務についても同様で、LegalOnで要点を整理・蓄積すれば、体制や人が変わっても今と同じ観点でチェックが続けられると思い、これらの機能を導入しました。なお、一気通貫で機能を導入したにもかかわらず、以前のツールよりも費用は抑えられました。

業務フローがシームレスに。自社基準による自動レビューも実現

LegalOn導入前、別ツールを使っていたときの契約審査のフローを教えてください。

以前はGoogleフォームで依頼を受け、その内容がスプレッドシートに反映される仕組みでした。しかし、依頼内容の情報不足が多く、その都度Chatworkで追加ヒアリングを行っていました。

審査は手の空いた役職者がスプレッドシートの内容を確認し、気になる点は汎用的な生成AIを補助的に使用していましたが、ハルシネーション(事実誤認)のリスクや法務専用のAIではないことによる信頼性の問題で、実務への適用には限界を感じていました。また、一次チェック、二次チェックといった人の目による多重チェックの仕組みもありませんでした。

LegalOn導入後、業務フローはどのように変わりましたか。

現在は案件受付を100%「マターマネジメント」に集約しています。案件受付フォームは現場が混乱しないよう必要最低限の項目に絞り込み、依頼側の負担を減らしました。シンプルなフォームにした一方で要点は押さえられているので、無駄なラリーは減ったと思います。

審査については、弁護士が「レビュー」で審査し、その結果を「マターマネジメント」上で依頼部門に直接戻す運用です。履歴がすべて一箇所に残るため、過去の経緯を追跡するのも容易です。

依然として紙契約が多いですが、スピード重視のeスポーツ関連では、電子署名「サイン」を積極的に活用しています。「サイン」で締結した契約書はそのまま「コントラクトマネジメント」へ格納されるため、契約書管理がシームレス化しました。紙の契約書もスキャンして集約し、ナレッジ共有の基盤が整いました。

LegalOn導入前後の契約書管理フローの変化

LegalOnで特に気に入っている機能はありますか。

「レビュー」の「プレイブック」機能は、自社審査基準に沿ったレビューができる点で非常に有用です。例え弁護士であっても、案件ごとに過去の妥協案やリスク許容ラインをすべて記憶しておくのは不可能です。しかし、これらをプレイブックに登録すれば、AIがその基準に沿って自動でレビューしてくれます。弁護士の調査時間を削減し、将来的にはアシスタントレベルでも高精度で一次審査ができる体制が整うと考えています。

「LegalOn」の「プレイブック」機能。自社で定めた審査基準(プレイブック)をもとに、契約書をAIが自動レビュー。条文ごとにリスクを検知し、重要度や妥協案・推奨条文まで提示できます。(※ 画像はイメージです)

また「マターマネジメント」も非常に便利です。以前は案件管理・進捗管理の概念が希薄でしたが、今は一覧で各案件の進捗が可視化され、アラート確認だけで管理が完結します。個別に案件を追う必要がなくなり、管理に対する心理的負担も軽減されました。

弁護士委託コストが4割減。5年、10年先を見据えた先行投資も

導入後の成果・効果について教えてください。

弁護士による契約審査体制を維持したまま業務効率化を図ることで、審査件数が増加する中でも弁護士の稼働を週5日から週3日に削減することができました。結果として、契約業務にかかるコストを40%圧縮できています。元々、稼働日の削減は弁護士の先生からの希望でもあり、柔軟な働き方を提示できなければ、優秀な人材の離職による機会損失になっていたかもしれません。LegalOnにより、法務コストの最適化と人材確保が両立できたことは、極めて大きな効果だと実感しています。

法務組織の今後のビジョンや目標を教えてください。

弁護士に依存せず業務が回る「自走できる組織」を目指しています。現在は軽微な案件も弁護士に一任していますが、将来的には社内で完結できる体制を整えていくつもりです。外部に頼り切るのではなく、自律的にリスク判断できる組織として地力を高めていきたいです。

LegalOnをどのような企業、法務部にすすめたいですか。

「法務の土台をこれから築きたい」企業にはおすすめします。導入初期は運用の定着に手間がかかる場合もありますが、今ナレッジを蓄積することは、5年、10年先の大きな先行投資になります。ナレッジ管理を「追加の業務」と捉えるのではなく、将来の自分たちを楽にするための先行投資だと考えられる組織なら、LegalOnは非常に強力な武器になるはずです。

(取材日:2026年2月)※掲載内容は取材当時のものです。

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